アイルランドの四大祝日とその由来

 

アイルランドには、一年のうちで特に大切にされる伝統的な祝日が4つあります。それぞれ長い歴史とともに、今もアイルランド人の生活に深く根ざしています。

【St.パトリックスデー】

3月17日はアイルランドの守護聖人である聖パトリックを祝う日です。聖パトリックは5世紀頃にアイルランドにキリスト教をもたらした伝説的な聖人です。この日は緑の服を身につけ、パレードが行われるなどして祝われます。

【イースター】

春分の後の初の日曜日がイースターです。キリスト教の復活祭にあたる重要な宗教的祝日で、家族が集まって過ごします。羊肉やラムが食べられ、卵を使った料理も一般的です。

【ハロウィン】

10月31日はケルトの収穫祭サウィンに由来するハロウィンです。

古代ケルト人はこの日を1年の終わりの日とし、この日に亡くなった先祖の魂が現世に戻ってくると信じていました。村人たちは収穫を祝う宴を催し、先祖の魂をお迎えするという意味で、火をたき続けました。

今もハロウィンでは、かぼちゃにろうそくを入れたジャック・オ・ランタンが作られます。これはケルト時代の言い伝えに基づくもので、行方不明の鍛冶師ジャックの魂が、地獄への道標となるランタンに封じられたというストーリーがあるそうです。

このようにハロウィンは、収穫を祝う喜びと、先祖の魂を想う心情が入り混じった、ケルトならではの秋の祭りなのです。

【クリスマス】

12月25日のクリスマスは、世界共通の祝日ですが、アイルランドでは家族が集まる大切な日として度重なる祝宴が催されます。クリスマスケーキやプディングなどが食べられるのが特徴です。

アイルランドらしい自由な雰囲気に満ちたこれらの祝日は、ケルトの伝統とキリスト教が混在した文化の表れといえるでしょう。